みなさん、こんにちは。マルハニチロ担当者のイワタン&なかじです
いつもみなさんが召し上がっているマルハニチロの缶詰。実は宇宙日本食としても食べられている商品があることをご存知ですか?
今回は『マルハニチロ×宇宙日本食』についてお話します
マルハニチロの缶詰、“宇宙日本食”として宇宙へ飛び立つ!
日本時間の2020年11月16日午前9時27分に打ち上げられ、17日午後1時1分、国際宇宙ステーション(ISS)へのドッキングに成功した、米国の宇宙船「Crew Dragon(クルードラゴン)」。日本人宇宙飛行士の野口聡一さんはこの宇宙船に搭乗し、半年間ISSで様々なミッションに挑戦しています。
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)の認証を受けたマルハニチロの缶詰は、“宇宙日本食”(※)として、ISSで長期滞在する宇宙飛行士のバランスの良い食生活をサポートしています。
マルハニチロと宇宙日本食の歴史
マルハニチロと宇宙日本食のかかわりは、1985年に宇宙開発事業団(NASDA)の委託契約の中で組織された"宇宙日本食勉強会"に、参加企業の1社としてマルハニチロ(当時大洋漁業株式会社)が選ばれたのが最初です。
1993年秋、NASDA主催の宇宙料理コンテストでマルハニチロ(当時マルハ株式会社)が技術協力し、一般の方から募集したメニューをもとに日本食の宇宙食メニュー開発をスタート。1994年5月NASAの厳正な検査に合格した13のメニューが、スペースシャトルコロンビア号に初めての宇宙食として搭載されました。
その後、2004年10月、食品科学工学会宇宙日本食専門家委員会より "魚介料理の宇宙日本食開発"という要請を受けて、宇宙日本食開発への挑戦を本格的に開始します。「常温保存で15カ月間品質を保持すること(現在認証されている宇宙日本食缶詰は、賞味期間18ヵ月)」「おいしい日本食であること」という宇宙日本食の要件を満たすため、メニュー検討、試作、評価を重ね、2007年6月、『サバの味噌煮』『イワシのトマト煮』『サンマの蒲焼き』の3品がJAXAにより"宇宙日本食"として認証されました。
▲上から『サバの味噌煮』『イワシのトマト煮』『サンマの蒲焼き』の商品写真・盛りつけ写真(出典:JAXA)
宇宙日本食缶詰への疑問
ここからは、宇宙日本食缶詰の担当者である清水さんからお話を伺います!
「宇宙で缶詰を食べる」ということを念頭に置き、下記の4点を工夫しています。通常の市販品と製造工程が異なるため、工場の生産ラインに落とし込む作業に苦労しました。
多くの宇宙日本食の商品候補を絞り込む際、当初マルハニチロ社内では、「外国人は”味噌”が苦手で、サバ味噌煮は日本人以外の宇宙飛行士には食べてもらえない」と危惧していました。しかし、「サバ味噌煮は日本人の心だ」というJAXA様側の強い要望があり、商品化候補に残ることになりました。
また、2005年にJAXA筑波宇宙センターで開催された宇宙日本食の試食会では、『サンマの蒲焼き』のみを試食提供していましたが、『イワシのトマト煮』『サバの味噌煮』も商品化候補にあることを、試食会に参加していた若田光一宇宙飛行士、レディック・ボー宇宙飛行士に話したところ、興味をもっていただき、急遽その場で試食していただくことに。そのときレディック・ボー宇宙飛行士からは「大変おいしい!」という高評価をいただいたことで、現在の3つのフレーバーが商品化しています。
現在はJAXA様向けの生産のみ行っており、市販向けの販売はしておりません。
▲「きぼう」日本実験棟で撮影した宇宙日本食の「イワシのトマト煮」(2014年3月)(出典:JAXA)
いかがでしたか?普段あまり目にすることがない『宇宙日本食』。ぜひ、マルハニチロの缶詰とともにおうちで宇宙を旅する気分をお楽しみください
現在ミニアンケートでは、食べたい宇宙日本食の投票受付中です!ぜひご参加くださいね。