こんにちは!マルハニチロ担当者イワタンです。
海と深~いかかわりを持つマルハニチロ。
実はおいしいおさかなをお届けするだけではなく、「海岸のゴミ収集活動」「親子向け魚食普及イベント」や「フードバンク活動を行う団体などへの寄贈」など、“海といのちの未来をつくる”というブランドステートメントのもと持続可能な世界をめざす活動を行っています。
本日は、海を守る活動として国土交通省の「東京湾 UMI プロジェクト」にも認定されているアマモ場再生活動に取り組む、経営企画部サステナビリティ推進グループの志村さんに話を聞きました。
海の小さな魚や生き物を育む「アマモ場」
アマモとは何でしょうか?
アマモとは、波が穏やかな太陽の光が届く浅い砂地の海辺に生えていて、水質浄化や二酸化炭素を吸収する働きを持つ海草の一種です。
アマモの群生地を「アマモ場」と言い、海の小さな魚や生き物のすみかや産卵場所となります。別名“海のゆりかご”と呼ばれ、未来へ守り育むべき大切な場所です。
海草のことなんですね!
また近年、アマモなど海藻・海草の藻場が吸収・固定する CO₂「ブルーカーボン(※)」にも注目が集まっています。光合成により CO₂を吸収するだけでなく、藻場の海底の堆積物に取り込まれた炭素が数千年にわたっ て貯留されることから、地球温暖化対策の新たな吸収源としての期待も大きくなっています。
(※)森林が吸収・固定する CO₂を「グリーンカーボン」と呼ぶのに対し、アマモなど海藻・海草の藻場が吸収・固定する CO₂を「ブルーカーボン」と呼びます。
▲青々と育ったアマモ場
▲アマモ場にはたくさんの生き物が生息
海の恵みを受けて事業活動を行っているマルハニチログループとしても、豊かな海を取り戻すための取り組みとして、NPO法人海辺つくり研究会の指導・協力のもと、2014年から東京湾でのアマモ場の再生活動を始めました。今年で10年目になります。
▲アマモ場再生活動 花枝採取の様子
活動では具体的に何をしているのですか?
グループ社員にて、主にアマモの種子を採取しています。アマモの花枝という部分に約20個の種子がつくと言われています。
花枝採取で集めた種子は、横浜港でのアマモの種まき活動にも使用しており、東京湾でのアマモ場再生のサイクルを生み出しています。
▲アマモの花枝についた種子
▲アマモの種まき活動の様子 貝殻やサンゴと同じ炭酸カルシウムが原料の溶けて海に還る自然素材で作られた粘土にアマモの種を植え付け海中へ
アマモ場の再生活動が始まった経緯を教えてください。
豊かな自然と水産資源に恵まれた日本の沿岸域には、アマモ場をはじめとした様々な藻場が存在しており、水質浄化や生き物のすみかとして、大きな役割を果たしています。
しかし、高度経済成長期の沿岸域の開発や、地球温暖化に伴う海水温上昇などにより、日本の沿岸域の藻場面積は過去に比べて大きく減少してしまいました。
わたしたちマルハニチロは海の恩恵を受けて事業活動をしてきましたので、海を守る活動の一環として、アマモ場の再生活動を開始しました。
東京湾から全国へ
今後の活動について教えてください。
東京湾だけの活動でなく、全国各地へ藻場の再生活動を展開していきたいと考えています。活動を通じて社員や地域の方々に、海とふれあい、海の環境改善を考える機会を提供できればと思います。今後もさらに活発な活動にしていきたいです。
いかがでしたか?本日は、サステナビリティ推進グループのアマモ場の再生活動についてお届けしました。豊かな海を未来へ受け継ぎ、おいしいおさかなをこれからもお届けしていくため、様々な活動を続けてまいります。
知ってなるほど!クイズでは、アマモに関するクイズを出題しています。ぜひ挑戦してくださいね♪
海をはぐくむ海のゆりかご、アマモとは?
海と魚がもっと好きになるウェブマガジン「umito.®」では動画を交えて紹介しています。アマモについて、もっと詳しく知りたい人は必見です!