みなさん、こんにちは!Oishiine!!スタッフです。
サバジェンヌさんによるユニークなレシピの数々をご紹介する連載の第2回目です。缶詰やお魚ソーセージを使った、簡単なのに工夫が光るアレンジレシピで、普段の食卓に彩りをプラス。
マルハニチロの商品を最大限に活かした新しい発見が満載です。
薬膳アテンダント 全日本さば連合会広報担当・サバジェンヌ/池田陽子さん
国立北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)に入学し、国際中医薬膳師取得。「薬膳アテンダント」としての活動をセミナー、執筆などを通して行う。著書に『ゆる薬膳。』(日本文芸社)などがある。
また鯖ファンが集い、「鯖ナイト」「鯖サミット」などの活動も行う「全日本さば連合会(全さば連)の広報担当「サバジェンヌ」としても活動。
こんにちは。マルハニチロのサカナ缶とお酒が大好きなサバジェンヌです。
サカナ缶はお酒のおつまみとしても大活躍。パカッと開けてそのままカンパイ!もいいけれど、ちょっとアレンジすれば、よりおいしい絶品おつまみが完成!さらに、お酒とのペアリングを考えてアレンジすれば、より楽しい!
今宵のカンパイをもっと楽しくするような、サカナ缶をアレンジしたおつまみを作れないかな…。
そうだ!おつまみの達人といえばこのおふたり!
連載第1回目で「最強のキャンプ飯」を共に開発した、東京都青梅市日向和田の老舗酒店「蓬莱屋支店」がプロデュースするネオ角打ち「ホウライヤ」の藤野貴司さん、千晶さんご夫妻。
▲「ホウライヤ」の藤野貴司さん、千晶さんご夫妻。おつまみのアイデアはふたりで買い物に出かけたときに浮かぶそう
▲様々なジャンルのお酒に精通した貴司さんがセレクトした日本各地の銘酒、ワインなどが揃う。ジェラートも好評!
ホウライヤといえば、豊富なお酒のラインナップに加えて、ひとひねりあるお酒が進むおつまみが大好評。
▲「いちごとルッコラと生ハムのサラダ」「フキとひき肉のペンネ」とロゼワイン、白ワイン。ホウライヤの珠玉のおつまみ&お酒(メニューは週により変更)
そんな角打ち「ホウライヤ」と一緒に、今回は「最強のサカナ缶アレンジおつまみ」を4品作りました!家飲みやホムパに!もちろんおかずにも!ご期待ください!
サバジェンヌ:「『月花さば水煮』は、よくワインに合わせています。特にチーズなどの乳製品と組み合わせると、発泡系の白ワインが進みます(笑)この方向性で一品どうかしら?」
貴司さん:「いいですね。リエット仕立てにしてバゲットと一緒に楽しむスタイルはどうでしょう。ハーブをプラスすると、よりワインに合いますよ」
サバジェンヌ:「『あけぼのさけ』もリエットにするとおいしそう!」
千晶さん:「では、サケに合うハーブを使ってトライしてみましょう」
◆月花さば水煮のリエットミント風味/あけぼのさけのリエットディル風味
サバジェンヌ:「缶詰とクリームチーズ、刻みたまねぎを合わせてリエットに。マヨネーズでコクを増し、マスタードでキリッと味を引き締め、ハーブをプラス。『あけぼのさけ』にはディル。そしてなんと!『月花さば水煮』にはミント!」
貴司さん:「意外かもしれませんが、ミントとサバの相性はバツグン。“ペパーミント”ではなく“スペアミント”を使うのがおすすめ。刺激が少なく、やわらかな清涼感なのでしっくりなじみます」
千晶さん:「リエットはスパゲティサラダに使うのもおすすめ。大人はそのまま“大人のスパサラ”(笑)、子どもたちにはハーブを抜いて。お弁当のおかずにもいいですよ」
【材料】作りやすい量
※「あけぼのさけのリエットディル風味」のレシピは、上記のミントをディル(みじん切り)に変更して作ってください。
【作り方】
▲紫たまねぎは食感を生かしたいので、粗みじん切りでOK
▲ハーブはたっぷり加えるのがおすすめ
▲全体がなめらかになるまでよく混ぜ合わせる。缶汁も加えて、リエットの固さと味を調える
サバジェンヌ:「コクうまなリエットは、もはやビストロの一品と言ってもいいほどの完成度。そして“サバ×ミント”はノーベル賞級の発明!」
カサ ダス ホルタス ヴィーニョ ヴェルデ/ポルトガル
Casa Das Hortas Casa Das Hortas Vinho Verde
貴司さん:「ポルトガル北部で造られている『ヴィーニョ・ヴェルデ』は、完熟前の緑のブドウを用いて醸造したワイン。おもにフルーティ&フレッシュで、白、微発泡がメインです。とくにこのワインは、きれいな酸とフルーティ感のバランス、やさしい微発泡が特徴。サバとサケの旨みを引き立てながら、さわやかに楽しめるペアリングだと思います」
サバジェンヌ:「『月花さばみそ煮』はこっくりした味わいでごはんが進みますが、私の場合、赤ワインも進んで困ります(笑)洋風アレンジだと、トマトソースと合わせることが多いですが、『月花さばみそ煮』はスッキリとしたコクなのでホワイトソースにも合う気がします」
貴司さん:「グラタンにしてみましょうか。ホワイトソースとさばみそ煮を合わせると、赤ワインに合うまろやかな仕上がりになると思います」
千晶さん:「“おつまみグラタン”にするなら、パンを使うのがおすすめ。『月花さばみそ煮』とソースが染み込んだパンがまたまた、とてもいいおつまみになりますよ」
◆月花さばみそ煮とアボカドのパングラタン
サバジェンヌ:「『月花さばみそ煮』とアボカド、ミニトマト、バゲットにホワイトソース、チーズをのせてこんがり焼いたレシピ。うーん、食欲をそそるいい香り!」
貴司さん:「ポイントはトマト缶ではなくて“フレッシュトマト”を使うこと。みずみずしさが加わってさわやかに仕上がります。バジルをたっぷり効かせると、よりワインに合う味わいになります」
千晶さん:「子どもたちのおかずにするなら、パンではなくマカロニを使ってもおいしくいただけますよ」
【材料】12cmのスキレット使用。耐熱皿でも可
【作り方】
▲バゲットはひと口大に切って、スキレットに並べる
▲さば缶の身をのせたら缶汁をかけ回す。味の決め手なので忘れずに!
▲チーズは具材を覆うくらいにたっぷりとのせる
サバジェンヌ:「ボリューミーに思えるけれど、とんでもない!さすが月花!とっても“軽やか”。そして、すべての味わいが染み込んだパンのおいしさといったら!」
レ・ペイロタン ペイ・ドック ピノ・ノワール
Les Peyrautins Pays d'Oc Pinot Noir 赤ワイン(辛口 ミディアムボディ)
貴司さん:「“月花さばみそ煮とアボカドのパングラタン”と合わせるなら、軽めの赤ワインを冷やしていただくのがおすすめ。こちらは軽やかで果実味のあるピノ・ノワール。タンニンが控えめで舌触りがよく、アツアツのグラタンにぴったりです」
サバジェンヌ:「食塩を加えていないさば水煮は、しっかり味付けしたレシピのときによく使います。塩気が強いナンプラーを使った料理のときに出番が多いです。夏にぴったりのエスニックおつまみに使うのはどうかな?」
貴司さん:「ベトナム風の生春巻きにするといいかもしれませんね。ナンプラーの風味とサバの旨み、パクチーの組み合わせは、ラムとミント、ライムを合わせたカクテル“モヒート”に合うんじゃないかな」
千晶さん:「生春巻きにはフルーツも入れると、夏らしいおつまみになると思います」
◆さば水煮のオリエンタル生春巻
サバジェンヌ:「ライスペーパーでサバとパクチー、紫キャベツ、ミニトマトそしてグレープフルーツを巻いた生春巻き。ナンプラー風味のタレが染み込んだサバの旨みで、ますますお酒が進む一品に仕上げてあります。彩りも鮮やかで気分もアガる!」
貴司さん:「コツは、さば缶の身をナンプラーとオリーブオイル、缶汁を合わせたタレに漬け込んでおくこと。味がなじんでおいしく仕上がります」
千晶さん:「レモンやライムではなく、グレープフルーツを使うのもこのレシピのポイント。実の食感がいいアクセントになりますよ」
【材料】4本分
【作り方】
※お好みで【A】にスイートチリソース、マヨネーズ各適量を加えて混ぜ合わせたタレを添える。
▲グレープフルーツは皮と薄皮をむいて、食べやすく切る
▲さば缶の身はナンプラー、オリーブオイル、缶汁を合わせたタレにつけて、味を染み込ませる。これぞ食塩不使用の缶詰ならではの使い方
▲ライスペーパーの手前にミニトマト、パクチー、サバをのせる。続いて紫キャベツ、グレープフルーツをのせる
▲具を押さえながら、ライスペーパーをぎゅっと手前から巻き込む。ひと巻きしたら左右を内側に折りたたみ、空気が入り込まないようにしっかりと巻き込んで完成
サバジェンヌ:「生春巻きをかじると、ナンプラーの風味が染みたサバ、パクチーの鮮やかな香り、そしてプチプチさわやかなグレープフルーツの甘酸っぱさが口の中で見事に一体化!フルーツとパクチーを従えたサバは、異国情緒を感じさせるときめく味わいに。これはハマるはず!」
黒糖焼酎のモヒート
貴司さん:「ラムを使ったモヒートもいいですが、おすすめなのが黒糖焼酎をソーダで割ってミントをたっぷり入れてライムを絞った“黒糖焼酎のモヒート”。いわば“ジャパニーズモヒート”です(笑)今回は、奄美大島・弥生焼酎醸造所の『まんこい』を使いました。黒糖焼酎をさらに樫樽で寝かせてあるので、香り高く、まろやかな甘みがあり、炭酸で割っても口当たりがやわらか。味わいも複雑で深みがあるので、サバの旨み、ミントの風味とうまくハマると思います」
▲『魚河岸あげ®(紀文食品)』。白身魚のすりみと豆腐を混ぜ合わせた、フワフワ食感とまろやかな味わいが魅力のロングセラー
サバジェンヌ:「『いわし蒲焼』は日本酒のおつまみにぴったり。この時期は夏野菜と合わせるとさわやかに楽しめそう」
貴司さん:「確かに。煮こごりにしてみるのはどうでしょう?」
サバジェンヌ:「『ゼライス』を使って、彩り鮮やかなテリーヌ風に仕上げるといいかも!そうそう、私は『魚河岸あげ®』をおつまみにすることが多いんです。お豆腐のようなやわらかな味わいなので、しょうゆとわさび、ポン酢をつけたりして」
貴司さん:「『魚河岸あげ®』は、うちでは冬のおでんネタの定番です。今うちでは冷やしおでんを提供しているのですが、それを応用してみましょうか」
千晶さん:「ジュレ仕立てにすれば、グラスを使ってカンタンにできると思いますよ」
◆いわし蒲焼、魚河岸あげ®と彩り夏野菜の冷やしジュレ
サバジェンヌ:「『魚河岸あげ®』とミニトマト、オクラ、パプリカなどの野菜を白だしで煮て、だし汁は『ゼライス』でジュレに。『いわし蒲焼』と合わせて、彩りよく涼し気な一品です。グラスで作ると『いわし蒲焼』が“料亭の夏懐石”風に!」
千晶さん:「コツは、だしで最初に『魚河岸あげ®』を煮ること。旨みが出ただしで野菜を煮るとおいしく仕上がります。使う野菜は、枝豆や長芋などお好みのものを使ってもいいと思います」
貴司さん:「冷やしてもおつまみに合うように、味付けは濃いめに。オイスターソースを加えると旨みがアップします。もちろん、缶汁も使いましょう。また、ジュレとスープのダブル使いにするとサラッといただけますよ」
【材料】高さ約5cmのグラス2個分
【作り方】
▲だしを温め、まず『魚河岸あげ®』を入れて煮る
▲残りの具材を入れて煮る。パプリカは煮すぎるとえぐみが出やすいので、最後に入れる
▲『ゼライス』で固めただしのジュレと、取っておいただしを合わせる。ジュレだけより食べやすさがアップ
▲グラスに『魚河岸あげ®』を並べ入れる
▲ある程度具材を入れたら、だしと合わせたジュレをかけ、続いて残りの具材を入れる
▲最後に『いわし蒲焼』の身をのせて、缶汁をかけ回す
サバジェンヌ:「『魚河岸あげ®』の旨みが染みただしのジュレ、ミニトマトやパプリカのみずみずしさ、『魚河岸あげ®』のやわらかな食感、キュウリのサクサク感が相まって、彩りだけではなく味わいもカラフルに!」
新潟県 峰乃白梅 純米吟醸「夕暮れのJuicy Citrus」
貴司さん:「『いわし蒲焼』の甘辛さ、ジュレのだしは“酸”が強めの日本酒に合います。こちらはクエン酸を多く生む白麹を使用した、さわやかな味わいのお酒。暑い日にぴったりのペアリングです」
「とりあえず缶詰で一杯」から「缶詰マストで最高のカンパイ」へ。マルハニチロの缶詰を使って極上の家飲みタイムを楽しんでくださいね。
貴司さん:「『あけぼのさけ』も乳製品と合いますよね。ぼくの母が“肉じゃが”ならぬ“あけぼのさけじゃが”を作りますが、バターをプラスしているんです。これが実にウマい!」
▲貴司さんのお母さま・洋子さん作「さけじゃが」
▲おなじく洋子さん作「さけキムチぎょうざ」
貴司さん:「“さけじゃが”は、『あけぼのさけ』をジャガイモ、たまねぎとしょうゆ、みりん、だしで煮込み、仕上げにバターを。自家製のゆずみそでコクをプラス。“さけキムチぎょうさ”は、あけぼのさけ、たまねぎ、キムチが具。どちらも絶品!」
協力:田島里江
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