Oishiine!!便り
2022/11/16

マルハニチロのお仕事紹介「~未来にわたっておいしいお魚をお届け~マルハニチロ養殖技術開発センター」

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みなさん、こんにちは!マルハニチロ担当者イワタン&コバタンです。

マルハニチログループは、おいしいお魚をこれからもずっとみなさんへお届けしていくため、養殖事業に取り組んでいます。その裏側には、10月のオンラインイベントでも登場した奄美大島の養殖場や各養殖拠点と連携し、養殖技術の研究開発に日々奮闘する社員がいます。

本日は養殖技術開発の最前線!マルハニチロ養殖技術開発センター副所長の関さんと中央研究所リサーチ二課研究員の尾形さんのインタビューをお届けします。


▲左から中央研究所リサーチ二課尾形さん、マルハニチロ養殖技術開発センター関さん

養殖の未来を支える、マルハニチロ養殖技術開発センターのお仕事とは?

▲ドローンで撮影した鹿児島県南さつま市にあるマルハニチロ養殖技術開発センター

マルハニチロ養殖技術開発センターのお仕事内容を教えてください。
南さつま市の本店に加えて久志支店、野間池支店、奄美大島篠川の合計4拠点でクロマグロ、ブリ、カンパチおよびマダイの種苗(しゅびょう)生産に海上いけすでの中間育成、養殖技術開発に取り組んでいます。
種苗とは何ですか?
養殖用の稚魚のことです。
          
魚なのに「種苗」っていうんですね。
ブリやカンパチの養殖は、基本的には海で漁獲した稚魚を養殖いけすに入れて成魚まで育成します。その年の漁獲量によって、どれくらいの量の稚魚が手に入るか、毎年変動があります。不安定な天然種苗をカバーするために、人工種苗というものが開発されています。人工種苗とは、管理した親魚から卵をとり、人の手でふ化させ、育てた稚魚のことです。
農林水産省が策定した「みどりの食料システム戦略」によると、2050年までウナギ、クロマグロ等(ブリ、カンパチも含む)の養殖用種苗は、天然資源に頼らず安定した供給を目指すため、100%人工種苗に切り替える方針です。エコでおいしい養殖魚を供給するため、人工種苗の安定供給ができるように日々、研究開発に励んでいます。
なぜ鹿児島県の南さつま市にあるんですか?
水がきれいで、温暖な気候であり、各養殖拠点へのアクセスがよいためです。毎日、沖合から新鮮な海水をくみ上げて使用しています。


▲薩摩半島の西南に位置し、海と山、美しい自然に恵まれている

つくばにある中央研究所とはどのように連携しているんですか?
養殖技術における、主に選抜育種(せんばついくしゅ)について中央研究所リサーチ二課と連携し取り組んでいます。
またまた聞いてしまいますが、育種(いくしゅ)とは何でしょう?
養殖に適した個性をもつ魚を天然の魚から選んで品種改良することです。例えば病気に強い魚を作るには、病気になっていない健康な魚、成長がよい魚を作るには成長の良い魚を親として選びます。良い親同士を掛け合わせて出来た子供は親の良い所を受け継いでいるので、より養殖に適した魚になるんです。
卵の前から始まっているんですね。
はい。育種では卵を産む親が特に重要なんです。育種の具体的作業を一部ご説明すると、育種に使う親を個体識別するため、いけすから魚を取り上げマイクロチップを装着します。その後、親の中から、養殖環境にむいている(育種にむいている)ものを選びだし、親同士の組み合わせも考慮して交配させます。その後、稚魚を育てて効果を検証し、また親を選ぶの繰り返しです。


▲海上のいけすでの作業。マイクロチップを装着している様子

いつもおいしいお魚をみなさんへ

養殖技術開発には、どのようなメリットがあるのでしょうか?
いつでも市場が求めているサイズ・品質(脂乗り)の魚を安定供給できることにあります。技術開発によって、どの季節でも、程よく脂がのったおいしい魚をお届けすることを目標にしています。


▲天然資源に左右されず、おいしいお魚をお届け

稚魚の生産はどのように行われるのでしょうか?
まず親魚を育て、卵と精子を採ります。受精後、卵をふ化させ、稚魚を飼育し、一定の大きさになったら、海のいけすへ移動させて更に大きく育てていきます。


▲カンパチの稚魚(左からふ化0日齢、15日齢)


▲ブリの稚魚(左からふ化0日齢、25日齢)。生まれてすぐの状態でも全ての魚種で特長に違いがあり、関さん、尾形さんは0日齢の時点でカンパチかブリか見分けがつくとのこと(!!)


▲ブリの稚魚へ給餌する様子


▲海のいけすへ移動の際は専用の活魚車を使用


▲尾数をチェックしブリの稚魚を上部から車内水槽へ

▲活魚車内水槽の様子(ブリ)
※動画再生時には音声が流れますので、音量にご注意ください。

▲海のいけすへ移し、成魚へ育てていく
※動画再生時には音声が流れますので、音量にご注意ください。


▲左からブリ、カンパチの成魚

生き物相手ならではの苦労や喜び

大変なことはありますか?
年に4~5回ほど採卵を行いますが、産卵前日の夜はちゃんと産んでくれるか心配で眠れないこともしばしばあります。産卵当日はドキドキしながら出社して、無事に採卵ができると一安心。毎度、「頑張って産んでくれてありがとう」と親魚に感謝しています安産祈願のお参りにも定期的に通っています。
関さんのお魚愛が伝わってきます!尾形さんはいかがですか?
お魚相手なので自分たちの考えの通りにいかないことに難しさ、やりがいを感じます。海のいけすは、当然海の環境に大きく左右され、やってみないと分からないことが多いです。また、育種研究は結果が出るまでに10年以上かかることもあるので粘り強く取む必要がありますね。
嬉しかったことはありますか?
初めてカンパチ、ブリの受精卵を取り上げたときは感動しました!たくさんの受精卵から仔魚がふ化する様子を見るたびに、生命の神秘を感じられます。また、陸上水槽から稚魚が海へ巣立っていくのを見ると嬉しい気持ちになります。

Oishiine!!会員のみなさんへのメッセージ


▲左からマルハニチロ養殖技術開発センターの岡所長、関副所長、椎名代表取締役、中央研究所尾形研究員

最後にOishiine!!会員のみなさんへメッセージをお願いします!
3~4年かけて大切に育てた親魚から卵をとって、ふ化した魚を1尾1尾丁寧に飼育しています。養殖生産が100%人工種苗でまかなえるようになるまで、まだまだ道のりは長いですが、持続可能なおいしい魚を安定供給できるように技術開発に励みます!
養殖技術開発センターと共に、より良い魚を作るため日々取り組んでいます。育種でみなさんにおいしいをお届けできるよう励みたいと思います!

いかがでしたか?未来にわたって、おいしいお魚をお届けするため、日々お魚に向き合い奮闘する、マルハニチロ養殖技術センターの関さんと中央研究所尾形さんのお魚愛あふれるインタビューをお届けしました。

ブログを読んだ感想などありましたら、ぜひコメント欄へお寄せください。

お魚に関するクイズを出題中!ブログ内にヒントがありますよ。ぜひチャレンジしてみてくださいね♪


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